<特別投稿>今帰仁城跡や周辺の発掘、修復や管理をおこなう文化財係り。専門家の目がとらえた今帰仁城跡。

郵便番号でグスクを探索

 沖縄では城の字をあてて「グスク」と呼ぶことは比較的一般的です。最近では、世界遺産登録も加わり沖縄だけに限らず日本本州の方も広くご存じだと思います。今帰仁城跡でも、しばしば外国から来たお客様が訪れるが、「GUSUKU」の単語で会話が通じるようになったと思います。今やグスクは確実に国際的な認知度を確立しつつあるといえるのではないだろうか。


 さて、グスクと呼ばせることの沖縄の人のこだわりを知る上で数年前のある自治体のやりとりを少し紹介したいと思います。那覇市の南に位置する豊見城では、平成十四年に村から市に昇格する際、その市名を「トミシロ」と読ませるのか、「トミグスク」と呼ばせるのかについて議会に諮られることとなり、結果は「トミグスク」の呼称が採用されました。世界遺産登録直後の市制移行であったことも少なからず影響しているのだろうが、グスクという読みに強いアイデンティティーをにじませます。

 今、目の前のパソコンで「とみぐすく」と打ち込んで変換すれば、容易に「豊見城」と変換されるが、「とみしろ」では変換されません。この事例を引き合いに出すまでもなく、沖縄では、城の字をあてて「グスク」と読ませるということはごく普通のことなのです。


 それでは、沖縄の人々にとって身近な「グスク」呼称は、現在どのくらい地名に残されているのでしょうか?

 先ず市町村名では、「豊見城市」のほかに、沖縄県中頭郡「中城村」「北中城村」などをあげるこができます。また、名護市の「城」や奄美大島住用村には「城」一字を書いてグスクと呼ばせる町名(小字)があります。日本郵便のホームページにアクセスして、郵便番号の検索で都道府県を「沖縄県」と「鹿児島県」を選択し、市町村名・町名に「グスク」を入力します。するとグスク呼称の市町村名・町名が検索できます。ちなみに、鹿児島・沖縄両県以外で検索したが一つもヒットしませんでした。もちろん「シロ」や「ジョウ」と検索すればいくらでも出てくるのでしょうが、「グスク」は鹿児島県大島郡と沖縄県でしか見ることのできない地名といえます。


 グスク地名の分布は、北は奄美大島・喜界島から八重山竹富島まで、市町村名だけみても平成の大合併以前は6つあります。現在、町名(小字名)では鹿児島県大島郡に4つ、沖縄県では23あることを知ることができます。さて、読者ならこの分布を知ってピンとくる方も多いでしょう。その分布は、まさに琉球王国の勢力圏と同じ分布を示しているのです。

さあ、あなたもお試しに検索してみてはいかがでしょうか?どんなグスク地名に出会えるでしょうか・・・

http://www.post.japanpost.jp/zipcode/

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