<特別投稿>今帰仁城跡や周辺の発掘、修復や管理をおこなう文化財係り。専門家の目がとらえた今帰仁城跡。

海から拾った陶磁器(3)

14世紀から16世紀の陶磁器

 

南西諸島の海域から採集された陶磁器の事例はたくさんあります。

今帰仁城跡の北側の海岸からも陶磁器が数点採集されています。

 

ほかにも幾つか事例がありますので、ここで紹介してみたいと思います。

 

 

1.オーハ島地先陶磁器採集地点(仮称)

地元の方に採集された陶磁器約200点が久米島自然文化センターに保管されています。資料の多くは青磁の無文のお碗です。その特徴から14世紀後半から15世紀前半の資料群と考えられています。

 

No175.jpg

 

2.シタダル遺跡 

沖縄県内で最も多くの資料が採集され、地元の考古学研究者大濱永亘さんによって報告される有名な遺跡です。先島文化研究所には2,342点保管されています。年代的には15世紀前半から中頃の遺物と考えられています。

 

No113.jpg

 

3.伊江島湧水陶磁器散布地点

干潮帯岩礁に陶磁器が散布することが、村の遺跡分布調査報告書で報告されています。遺物は岩礁のくぼみに石灰化する岩に取り込まれる形で、青磁、染付、褐紬陶器などがあり、15世紀代頃と推定されます。

 

 

 

No014.jpg

 

 

 

No012.jpg

 

 

4.来間島沖海底遺跡(仮称)

沖縄県立埋蔵文化財センターの調査によって、海岸から白磁の皿や染付のお碗が採集されています。

16世紀頃の遺跡と考えられています。

 

以上の代表的な4つの遺跡では100点を超える遺物が回収されていることから、なんらかの事故などで積み荷が海底に没したためにできた遺跡とかんがえれています。

遠く中国から海をわたり、あるいは島々の流通をなんらかの形で支えていた船が、事故で座礁、沈没あるいは難破を避けるために積み荷を捨てて難船を免れたのかもしれません。

残念ながら、船体は発見されていませんが、いずれも興味深い遺跡です。

 

ブログ記事一覧