<特別投稿>今帰仁城跡や周辺の発掘、修復や管理をおこなう文化財係り。専門家の目がとらえた今帰仁城跡。

志慶真門郭の整備の履歴(2)

整備においては、必ずしも遺構の全てを表示することが叶わない場合もある。

たとえば、柱穴などは数百という数がみつかるが、実際に建物跡として結ぶことのできる穴は決して多くはない。そのため実際には建物跡は何度か建て替えが行われたうちの幾つかを、代表で表示して整備されることがある。

一方、遺構の保存状態が悪い場合も同じである。そのまま一般供用すれば損壊の恐れがある遺構、たとえばお客様が利用する石畳道や石階段なども、本来であればグスク時代の人が歩いたところを歩いていただきたいところだが、そのまま利用することを断念した個所も少なくない。

志慶真門郭では、主郭や大庭からの石畳道は今は仮設階段が取り付けられ、旧来の石畳道を歩くことはできない。またその延長も本来であれば門の方の手前で下り、最初の建物跡へと至る道があるが、現在は遺構保全のため地中に埋まっている状況である。

また、このほかにも、志慶真門郭の一番下の方の第3テラスと第4テラスを結ぶ道も、石階段だが、こちらも現状ではこれをうかがうことはできない。

郭の中の平たんな土地に建てられた建物と建物の間は当時としてはきちんと舗装された道や階段があったこともまた知っていただきたい。ただ、残念なことに現在の来訪者を鑑みるとこの道を多くの観覧者が利用してしまうと、遺構へあまりよくない影響が予測されるとともに、実際にこれを利用するとなると、かなり激しい道となってしまうので迂回して仮設階段などが取り付けられている。

写真は石畳道の様子と、第4テラスと呼ばれる志慶真門郭の北端の平たん地の階段跡である。

 

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