<特別投稿>今帰仁城跡や周辺の発掘、修復や管理をおこなう文化財係り。専門家の目がとらえた今帰仁城跡。

主郭の整備の履歴(5)

主郭の調査では大きく分けて9枚の堆積層がみつかった。前回紹介した版築は8層に該当する。

版築という造成工事後に建てられた建物は現在も見ることのできる基壇の地下から発掘されている。こちらについては遺構表示されていないので、説明板でこれを解説しているが、この基壇の地下から発見された建物跡を取り囲むような形でみつかった遺構として木柵の穴と考えられる遺構がみつかっている。

今帰仁城跡の最初の砦の姿は、石垣で囲まれた今のような形ではなく、柵で防御する砦であったことをうかがうことができる貴重な発見となった。

ちなみに、柵の柱列の位置が分かるようにと主郭にはツゲの木が植えられたが、整備からおよそ20年を経た現在うまく成長しなかったために、現在はその様子を確認できなくなっている。選択する樹種も合わせて、このあたりも分かるように再整備しなければいけないところである。

 

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写真2点は発掘調査時に発見された柵の柱穴跡の写真。

 

 

 

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写真は整備完了時。ツゲの木が柱穴の位置に植えられ、柵の様子を理解することができるように工夫した。

 

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