<特別投稿>今帰仁城跡や周辺の発掘、修復や管理をおこなう文化財係り。専門家の目がとらえた今帰仁城跡。

考古学者の社会的役割

usan様、のうち様、激励ありがとうございます。

考古学者は、その多くが決して世捨て人ではないと思います。
なぜなら考古学は、発掘をするために常に多くの人と関わりあう、チームワークの学問です。

ただ、変わり者といいますか、風変わりといいいますか、社会性とは別に個性的な人間は多いかもしれません。

私もそうだったと思います。ただ、私のもっとーは、
?文化財を活用するのではなく、文化財に社会的役割を与えること。
?発掘が世の中の役に立っていることを理解してもらうこと。
?住民に寄り添って、仕事をすること。

の主に3つの事を常に意識して取り組んできたつもりであります。実際には、研究をしてもっと深く掘り起こすことや、平易にすることなど、いろいろありますが、仕事に際しては上記を胸に、挑んで参りました。
さて、私がよく引用する本に『世界がもし100人の村だったら』という本があります。翻訳され、文庫本にもなっていますのでご存じの方もいるかと思います。

この本の文末の方に次のようなものがあります。文化財はどうしても私たちには縁遠く、難しく、そして面倒なものと思われがちですが、私たちが幸せな生活をするために、絶対に無くてはならないものの一つであることをご理解いただけるものと思います。

『世界がもし100人の村だったら』マガジンハウス文庫p152-153

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貧しい人が幸せになるためには、お金持ちになる必要は無い。
次の5つが満たされればよい。
1,きれいな空気と土と水
2,災害や戦争のためにふるさとを離れなくてすむこと
3,基礎的な医療をうけられること
4,基礎的な教育をうけられること
5,伝統文化に誇りをもち、それらを楽しむことができる
(※注:正確な引用ではなく、要約。)

考古学者は、人々が幸せにくらすことができるために、上記5について、それらに誇りをもち、そして楽しむ場として、遺跡を提供できるように発掘し、研究し、これを守り、そして社会的役割を与えるため、ソフト面ハード面を整えているものと自負しております。

おそらくすべての考古学者がきっとそうだと信じております。

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