ナシカズラの実

皆さん、この実、何かに似ていると思いませんか。市販されている「キウイフルーツ」に、色・形ともそっくりです。 「ナシカズラ」という植物の実で、二つに割っても、キウイフルーツそっくりです。今帰仁村歴史文化センターのスタッフ達と、食してみましたが、かなり酸っぱく、美味しいという食感ではありませんでした。今の時期に、観察することが出来ます。さて、この「ナシカズラ」についてですが、今帰仁村歴史文化センターの仲原館長にお見せしたところ、「沖縄の方言で、グガと呼ぶ」ということを聞きました。表記上は「ゴガ」で、地元の人たちは方言で「グガ」と呼んでいます。今帰仁村には呉我山という地名(字名)がありますが、この地域は「グガヤマ」と呼ばれています。「グガヤマ」は、大正9年に玉城・天底・湧川の一部でできた字です。宮城真治氏は「グガはさるなしというつる性植物の方言名であって、山中にこの植物が多かったものであろう」(沖縄地名考)と論考されています。地名にまで、植物の名前が用いられているということは、この地に、たくさん自生しているのかもしれませんが、今まで、この植物のキウイフルーツそっくりな実は確認されていません。ちなみに、宮城氏が論考していた「サルナシ」はマタタビ科のつる性植物で、果実はしばしばコクワと呼ばれます。東北地方などで熟した実を食したことがありますが、甘さと酸味があり、美味しいです。日本・朝鮮・中国などに分布する落葉樹です。キウイフルーツの原種が、中国南部に産するサルナシに近縁種のシナサルナシであり、日本の暖地の海岸沿いに主に生えるものは「ナシカズラ」といい、沖縄にも自生し、別名「シマサルナシ」とも呼ばれます。グガヤマ(呉我山)の山中には、シイナグスクという城跡があります。伝承では、ここに城を築いて住んでいた按司がいましたが、水の便が悪かったので今帰仁城に移ったとされています(今帰仁村の文化財、今帰仁村文化財ガイドブックvol.2, 2010今帰仁村教育委員会)。今では、今帰仁城跡と共に国指定史跡に指定されています。植物の名前が地名の由来となっているということは、大変興味深いので示しました。

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