今帰仁城跡で出土したシャコガイ類について

今帰仁城跡は、さまざまな海産貝類が主郭(本丸)と周辺遺構から確認されています。その中でも、現在ではなかなか見ることができないような大きな貝殻も多く含まれます。特に目立つのは、ヤコウガイとシャコガイ類です。シャコガイ類は、小型のヒメジャコをはじめ、小型から20cm を超える大型のシラナミ、15cm 以上のヒレジャコとシャゴウなど、数種類が含まれます。ヒメジャコは、水深が3m 位の潮通しの良い海域に棲み、シラナミ(シラナミガイともいう)は、ヒメジャコよりも一回り大きく、水深3m 位の潮通しの良い海域で、石灰岩の岩盤に体の1/4 程が埋まる穴を開けて棲んでいるらしい(インターネット情報)。シャゴウは、シャゴウガイとも呼び、殻長22cm, 殻高14cm にも達する大型種です。ヒレジャコは、貝殻にあるヒレ状の突起が特徴で、大きな個体は40cm ほどにもなるらしい。棲息場所は、枝サンゴの死骸が目立つような海域の場所です。これらのシャコガイ類は、沖縄各地ではサンゴ礫を利用した石垣の素材にも用いられていますが、今帰仁城跡においては石積みなどに意図的に大型のシャコガイ類を用いてはいないらしい(黒住、2007)。さらに、シャコガイ類の遺構への意図的な廃棄は無かったと考えられています。しかし、非常に大きなシャコガイ類が、非常に多く確認され、そのことから、グスク時代の人たちはかなり贅沢な食事をしていたんだなと思います。豊かな漁業資源を育む海が近くにある、今帰仁城跡の恵まれた立地条件を、数多く出土する海産貝類が証明していると考えます。

 

参考文献;今帰仁城跡周辺遺跡3今帰仁村教育委員会、2007

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