ハチ(ツマアカベッコウ)が、自分の体よりも大きなクモ(アシダカグモ)をえっちらおっちらと引きずっている光景を昨年の10月に今帰仁城跡近くの今泊集落内で見ました。このハチに引きずられているクモは、麻痺(まひ)しているだけで死んではいません。このアシダカグモは、この後、ハチの巣に連れて行かれ、卵を産み付けられ、ハチの幼虫の餌となります。自然界は不思議で、食う・食われるの絶妙な関係に改めて感心しました。このようなハチは狩りバチと呼ばれ、フランスの昆虫学者のジャン・アンリー・ファーブルのたぐいまれな観察は有名です。
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南大東島のオオコウモリ
琉球列島にはオオコウモリ(正式にはクビワオオコウモリ)の仲間が広く分布し、その地理的な分布域によって5亜種(エラブオオコウモリ・オリイオオコウモリ・ダイトウオオコウモリ・ヤエヤマオオコウモリ・タイワンオオコウモリ)に分けられています。沖縄本島を含む周辺にはオリイオオコウモリが、また北大東島と南大東島にはダイトウオオコウモリがすんでいます。ダイトウオオコウモリ(写真1)は国指定天然記念物(国内希少野生動植物種)で環境省版と沖縄県版レッドデータブックで絶滅危惧1A類に指定され、オリイオオコウモリ(写真2)は沖縄県版レッドデータブックで準絶滅危惧に指定されている希少哺乳動物です。オオコウモリは、樹木の果実などを好んで食べ、目がよく発達しています。羽を広げると1mにもなります。私は先日、南大東島の森で、ダイトウオオコウモリに遭ってきました。沖縄本島(
写真1.ダイトウオオコウモリ
写真2.オリイオオコウモリ
写真3.ダイトウビロウ(ヤシ科)
ツマグロヒョウモン
今帰仁城跡の大庭(ウーミヤ)と呼ばれる主郭で、ヒラヒラと飛び、目の前のスミレ(リュウキュウコスミレ)の葉に止まりました。よくみると、腹部の先端を葉に付け、産卵していました。このチョウの名前は「ツマグロヒョウモン」。ツマグロヒョウモンは、幼虫がリュウキュウコスミレやサンシキスミレ(パンジーの仲間)を食べて成長します。そのため、県内に広く分布し、人家周辺や学校の校庭などでも普通に見られるチョウの一つです。成虫はオスとメスではねの模様が異なり、メスはその名の通り、前ばねの先から半分ほど黒色を帯びるのが特徴です。台風後のひさびさの晴天で、チョウも気持ちよさそうに飛んでいました。梅雨の間の晴れ間はまた、雨模様へと変わり、じめじめした日々が続きます。
ダンダラテントウ
沖縄で、最も普通に見られるテントウムシです。ハイビスカスやランタナなどの植物で、アブラムシやカイガラムシなどが発生しているところでよく活動しています。このダンダラテントウは、様々な模様をもっています。写真は、一番よく見られる模様です。今帰仁城跡周辺でも多く観察することができます。
タテオビクシヒゲボタル幼虫の発光
皆さん、写真の正体は何だと思いますか。答えは光っているホタルの幼虫です。正式には、「タテオビクシヒゲボタル」の光っている幼虫です。ホタルという昆虫は、全ての種類が光りますが、写真のように非常に強く光る種類は日本ではあまり知られていません。この種類のホタルの仲間は、日本では奄美大島以南の島々でしか見られず、大変珍しい種類です。しかも幼虫の時の食べ物がなんと「ミミズ」。野外ではかなり遠くからでも、光って活動していれば、すぐにこのホタルだということが分かります。ここで、ホタルは何のために光るのだと思いますか。成虫はオスとメスの間でのコミュニケーションだということが判明していますが、幼虫に関しては実をいうとまだ研究段階で、明らかになっていません。おそらく、ホタルは体の中に毒物質があるので、それを光ることによって外敵(視覚が発達した動物)などにPRし捕食をまぬがれている、と考えられています。まだまだ自然はミステリーを多く含んでいます。写真のホタルは、今帰仁城跡周辺でも生息しています。
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