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世界で一番大きな陸生のヤドカリ

皆さん、写真の生きものは何でしょう。夜間に海岸沿いの道路上に出てきていました。写真を撮影した後には、車にひかれる危険があるので、森の中に誘導しました。答えは、ヤシガニです。

ヤシガニは、オカヤドカリの仲間で、陸上生活をする甲殻類(エビ・カニの仲間)では世界で一番大きな種類です。大きく成長した個体は、40cmをこえ、脚を広げると1m以上にもなり、4kgになるらしい。近年、人間による捕殺や道路整備による交通事故により、生息数が急激に減少しているため、レッドデータブックにて絶滅危惧?類に分類されています(天然記念物にはなっていません)。しかし、近年の沖縄食ブームにより、食用目的の乱獲が続いています。このような国家レベルの絶滅危惧種でありながら、一部の地域を除いて、まとまった保護策がなされていない種というのも珍しい。以前に、今帰仁グスク学ぶ会のガイド担当から、今帰仁村内で目撃したことがあるという情報をいただきました。今帰仁村には、美しい自然の海浜が多く残っているので、天然記念物のオカヤドカリなどとともに、ひっそりと生息していることを切に願います。

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今帰仁城跡の大庭(ウーミヤ)と呼ばれている主郭周辺で、ヤモリやトカゲの仲間を確認しました。ヤモリは、リュウキュウコクタンという木の幹の上にいました。リュウキュウコクタンは別名「黒木」と呼ばれ、木の幹が黒色であるのが特徴です。ヤモリもまるで木の幹の皮に体色がそっくりで、遠くからではなかなか区別がつきません。ミナミヤモリと呼ばれる種類かと思われます。トカゲの仲間は、城跡石積みの隙間をすばやく移動するのが確認されました。なかなかじっくりと観察することが難しく、静止した一瞬を撮影しました。まだ若い個体(幼体)なのか、しっぽが青色です。近年、特定外来動物のジャワマングースなどの個体数が増加し、村内に分布しているトカゲ類など貴重な爬虫類(はちゅうるい)を捕食している可能性があり、今まで普通に見られたこれらトカゲの仲間が減少しているといわれています。人間が近づくと一目散に逃げ隠れることから、今回観察したトカゲの仲間も、マングースなどの大型捕食動物を常に警戒しているのかもしれません。

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ヤブヤンマ

体長が82mm と、たいへん大きなヤンマ科のトンボ。先日、今帰仁村呉我山中のシイナグスク横を流れる大井川沿いで撮影しました。まだ羽化して間もない個体なのか、色が若干淡いように思われます。しかし、羽を開くと大変大きく、迫力があります。まるで、オニヤンマのような迫力を感じました。少し、薄暗い環境の植物上で、羽を休めていました。沖縄県内では、沖縄島だけに分布するらしい。

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9月17日は"クイナの日"

今日9月17日は"クイナ(917)の日"というのを皆さん、ご存じでしょうか? 私は、今日、初めて知りました。2004年にヤンバルクイナの保護を訴えて、国頭村議会が9月17日を「クイナの日」と制定しました。国頭村は、今ではヤンバルクイナが数多く生息する唯一の生息地と言っても過言ではありません。ヤンバルクイナは、やんばるの交通事情が良くなるとともに、交通事故死する個体が多くなり、2007年には交通事故が23件、2010年には7月の時点で22件発生し、そのうちの20羽も死んでいたそうです。なぜ、ヤンバルクイナが道路に出てくるのか、皆さんご存じでしょうか?特に、繁殖時期にあたる4月から8月に多く道路沿いに出没し、この時期に道路上にいる小さな昆虫や轢かれた小動物などをついばむ行動が観察されています。子育てで、多くのエサを食べる必要があり、効率よくエサが採れる場所、つまり道路沿いに出てきていると考えられます。道路沿いの側溝の中には木の葉が落ちて腐葉土となり、ミミズやカタツムリ・ヤスデなどヤンバルクイナが好むエサが多くいます。朝方と夕方に特に活発に行動し、その際に不運にも横行する自動車にはねられるという悲惨な事故が絶えません。1980年代に新種発見され、一躍脚光を浴び、やんばるといえば「ヤンバルクイナ」と想像するまで有名になったヤンバルクイナが、現代の交通事情に影響を受けているという現状。ヤンバルクイナを悲惨な交通事故から守るためには、日々運転するドライバーのゆとりのある心が重要となるでしょう。特に、やんばるを自動車で走るときには、周囲の自然に気配りが出来るような運転マナーを皆が持てれば、このような毎年の悲惨な事故死の報道を聞かなくなることでしょう。

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ヤマガジャン

ガジャンは、沖縄広域で蚊の仲間(総称)の方言ですが、一般的には家の周りに棲む小さめの蚊(イエカ)のことをガジャンと呼び、山の中などにいる一回り大きな蚊のことをヤマガジャンと呼びます。雨上がりの日に、森の中を半袖で歩くと、方々から露出した腕にくっついて、血を吸います。あまりにすごい数なので、虫除けスプレーを腕中にかけても、しばらくするとまたくっついて、あまり効果がありません。汗でスプレーの液体が流れてしまったせいでしょうか。山歩きをするときには、必ず森のどこからかお供する昆虫です。多くされると、かなりのかゆみを伴います。ちなみに血を吸うのはメスだけで、卵を産むために必要な栄養を取り入れるための行動です。

 参考文献;屋比久壮実著、沖縄の方言で楽しむ生き物 いちむし(2008

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